2011年10月29日土曜日

野獣が創った美女ネクタイ

遊び心がうれしい「ププッピドゥ〜♪」な逸品


パッと見、何の変哲もないネクタイだが..............


ウラを返すと美女が「ププッピドゥ〜♪」と微笑んでくれる。生地はアメリカ製。


一見ワイルドなヒゲの店主、加藤氏が作ったいわば「野獣が創った美女ネクタイ」。
昨年、ブリック30周年記念の限定品として作成したが、すぐ売り切れてしまった。
惜しいかな、手間がかかるのでまた作る予定はないとのこと。しかし、男の私としては遊び心がうれしい、とても魅力的な作品だと思う。




店主の加藤氏が「サイトに載せるな!問い合わせが来たらどうすんだよ〜」というのを無視して、私は強引にアップしてしまった.ごめんね〜ブリックおやじ!


(2011.10.29 KNOX中嶋記)

2011年9月13日火曜日

邪道的ダッフルコート

ブリックおやじ(加藤周一)は、また掟破りのコートを2種類創りました。


ダッフルコートとは、もともと北欧の漁民が粗野なフェルト生地を使用し、船上の作業の為に着用したもので、ボタン(留め具)は麻ひもとトグル(浮き)でできていた。
留め具は片手で脱着しやすく前合わせも風向きによって変えられ、まさに合理的な作業服なのだ。
後に、イギリス海軍が甲板作業のため採用。戦争が終わって払い下げられた物が世に出回り普及していった。優れた機能性はしだいにファッションの定番となってゆく。



時代は平成の仙台。ブリックおやじは事もあろうに、敢えて掟破りを犯すのだった。
掟破りといっても本来の機能と利便性はそのままキープ。
生地を撥水加工の綿素材を使用。綿特有のこまいシワが好きみたい。


こちらは、デニム。裏地にキルティングを施し保温性とボリューム感を出している。



中途半端に思う方もいらっしゃるかもしれないが、「キホンはしっかり押さえつつ組み合わせは着る人のパーソナリティー(個性)に任せられる、それがブリックの服づくりのモットーだ」自分じゃ、恥ずかしくってエラそうな事言えないけど....とブリックオヤジは笑いながらオレに言った。

(2011.10.29 中嶋記)








2011年9月5日月曜日

化石のようなジャケット


衿(えり)がないジャケット。カラーレスジャケット、あるいはカーディガンジャケットと呼ばれ、今ではほとんど見る事ができない化石のようなものです。
カーディガンジャケットというように、リラックスできて、かつドレス感が保てる「大人の服」です。一度すたれたもの、イコール悪いものではない。
ブリック流に、もう一度よみがえらせたいと考えて作ったのがコレ。

飾りじゃないのよ....わたし、履いてます。

 単なるディスプレイに見えますが,店主のブリックおやじがモニターとなって毎日どれかを店内で履いています。
ですから、よく見るとヨゴレもキズもありますよ。(服や靴は生き物であり実用品ですから)




夏に履くブーツ



ある映画のワンシーンに登場した麻のサファリジャケットと布のブーツのファッションがヒント。(エジプトあたりの砂漠なので砂が入らない布のブーツを履いている)
インスパイアされたブリックおやじは、革とのコンビでオリジナルブーツを作ろうと考えました。夏に履くブーツなんて、ある意味ムダかもしれませんが、そのムダこそ、ブリックおやじが好きなモノです。

チラリと江戸の粋を


オーダー品は、あえて一般的でない要素を付け加えたい。例えば江戸の商人の粋。服の表地は地味な色と柄だが、裏地にはハッと目をひく豪華な絵や、上質の絹を使ったりと、見えない所に遊び心や工夫を凝らしていた。
このスーツは公務員であるお客様からのオーダー品。表向きは普通に見えますが、裏地にハデな色を使い、見えない所に遊び心を添えておるんですね。


お客様は落語好きなので、このアイディアは気に入ってくれたようです。当然ですが、お客様のキャラクターに合わせてアイディアを使い分けます。(ただし、この方からは、きっと次回も何かを期待されると思うので、アイディア出しがプレッシャー!...でも、そのヤリトリが楽しいんですね。)......ブリックおやじ(加藤周一談)

実は、和服の生地です


ゴリランジェロさんはブリックと同じビルにある事務所でデザインのお仕事をしています。
「ありきたりのシャツではおもしろくない」そこで、5年前に三越で仕入れた和服の生地を使うことにしました。
和とか洋とか「そんなのカンケーねえ!」そんな日本の美がなんともカッコイイと、彼は気に入ってくれたようです。


量販店は,売れるものしか作らないが,結果として誰にでもわかるものしかできな。でも、クエスチョンマークがついた所から、真剣に物を見る,考える、という事が始まるのではないでしょうか。オーダー品はそこを大切にしたい。