ブリックおやじ(加藤周一)は、また掟破りのコートを2種類創りました。
ダッフルコートとは、もともと北欧の漁民が粗野なフェルト生地を使用し、船上の作業の為に着用したもので、ボタン(留め具)は麻ひもとトグル(浮き)でできていた。
留め具は片手で脱着しやすく前合わせも風向きによって変えられ、まさに合理的な作業服なのだ。
後に、イギリス海軍が甲板作業のため採用。戦争が終わって払い下げられた物が世に出回り普及していった。優れた機能性はしだいにファッションの定番となってゆく。
時代は平成の仙台。ブリックおやじは事もあろうに、敢えて掟破りを犯すのだった。
掟破りといっても本来の機能と利便性はそのままキープ。
生地を撥水加工の綿素材を使用。綿特有のこまいシワが好きみたい。
こちらは、デニム。裏地にキルティングを施し保温性とボリューム感を出している。
中途半端に思う方もいらっしゃるかもしれないが、「キホンはしっかり押さえつつ組み合わせは着る人のパーソナリティー(個性)に任せられる、それがブリックの服づくりのモットーだ」自分じゃ、恥ずかしくってエラそうな事言えないけど....とブリックオヤジは笑いながらオレに言った。
(2011.10.29 中嶋記)